やりがいがあれば、長く働ける。

実はアパレル関係で働きたい、という夢がありました。当時は若く、看護師になると髪が染められないとか、ネイルができないとか、そういうのが嫌だったんですね。それが親に猛反対を受け、親が安心する職業は何か、と考えた時に仲の良い友人が看護師を目指していると聞いて、「じゃあ私も」となった。当院を選んだのも、実家から近い病院だったし、友人も勤めていて安心だと思ったから。動機は不純ですよね(笑)。でもそんな私が新卒で入職してから20年近くにわたって看護師として勤務し、内科病棟の頃に副主任、主任となり、療養病棟に移った後の2016年には看護師長にも任命された。きっかけはどうあれ、やりがいを感じられたら長く働き続けられるし、責任ある職務も任されるということだと思います。
看護師長は一人ではできない。

現在、師長を務める療養病棟は59床を備え、看護師はパートの方を含めて16名で対応しています。師長としての役割は、主には看護師の勤務シフトづくりと、病棟の患者さんの情報を管理すること。入退院はそれほど多くはないのですが、医療を必要とされている患者さんがおそらく他の病院の療養病棟よりも多いのではないか、と感じています。お看取りをさせていただく機会もありますので、医師と連絡を取り合ったり、ご家族の方とのコンタクトを取るのも、私の役目。とはいえ、師長になってから痛感するのは、一人では役目を全うすることはできない、ということ。当院は師長同士が同世代というのもあって互いに助け合えているし、スタッフの看護師からも助けてもらえているという実感があります。
患者さんとご家族の最善を考える。

患者さんやそのご家族の方にとって何が最善かを考え、それがうまくいった時の喜びは大きいですね。お看取りをさせていただいた際に、ご家族の方から「ここで看取ってもらってよかった」とおっしゃっていただけると、師長をやっていて本当に良かったと思いますし、ケアに対応してもらったスタッフには心から感謝します。またご家族の方と密に話し合いを進め、退院された患者さんが今では歩けるようになったという話を聞かせていただいた時も、心からホッとします。「レクリエーションは嫌い」とおっしゃっていた患者さんをうまく促して参加してもらったら、意外とノリノリで楽しんでおられる姿を見るのもとても嬉しいですね。そんな日々の小さな喜びを、きちんと積み重ねていきたいと思う毎日です。
その人に合った働き方を提案する。

私にも二人の子どもがいますが、子育て中の方が働きやすい病院だと実感しています。併設の託児所は私もフル活用させていただきましたし、小児科もあるから子どもの具合が悪い時にはすぐ診てもらえるのも安心感がありました。子育てしながら看護師として働き続けているという人は現在でも多いので、子育ての悩みを話し合える環境があるのもいいと思います。あとは60歳を超えたいわゆる「プラチナナース」という方も、現在は2名活躍されています。パソコンが苦手だろうと、ブランクが長かろうと、その人ができることを任せていくのが当院の基本スタンス。だからまずは「当院で働いてみたい」という意思表示をしていただければ、その方に合った働き方を提案させていただけると思いますよ。